ママには思い出の絵本ってあるの?
いっぱいあるけど、読んでもらった『ちびくろ・さんぼ』とか『きんぎょがにげた』あたりは印象的かなあ。
皆さんにも思い出の絵本ってありますよね。
自分が小さいころに読んでもらった絵本、子どもがまだ小さかった時に読み聞かせた絵本。
それぞれの時代を代表するようなベストセラー絵本には、その時代が表れているかもしれません。
今回はそんな時代ごとのベストセラー絵本を紹介します!
【年代別】日本のベストセラー絵本
それぞれ初版の年代別に発行部数が多いものを3冊選びました。
該当作品がシリーズものの場合は、記事のテーマ上別の絵本を紹介していることもあります。
1950年代の絵本
この頃はまだ海外絵本の翻訳版が人気の主流でした。
今も読み継がれているロングセラーの大人気絵本ばかりです。
1953 ちびくろ・さんぼ
絶版からの復刊、大人が搔きまわした問題作
なんと今から70年以上も前に日本語版が発行された絵本です。
『ぐりとぐら』の作者・山脇百合子さんが、保育士時代に子どもたちが夢中になっていた絵本だとおっしゃっていました。
そしてこの中に出てくるおいしそうなホットケーキに対抗してあのカステラが出来たそうです。
トラのバターでできたあのホットケーキは、幼いながらに強烈だったことを覚えています。
子ども達に大人気だった絵本ですが、一時は黒人差別との批判から出版社の自主回収騒ぎがあり、著作権問題もあったのか、結果として絶版になりました。
読み聞かせで夢中になっていた子どもたちを置いて、大人たちが騒ぎ出した問題に巻き込まれてしまった作品です。
1954 ひとまねこざる
「ひとまねこざる」と「おさるのジョージ」
時代のせいなのか、昔の絵本は複雑な説明を必要とするものが多いです。
こちらの「ひとまねこざる」もそのひとつ。
アニメでは「おさるのジョージ」がお馴染みということもあり、絵本でも「おさるのジョージ」と名につくものもあり、混乱しますよね。
作者であるH.A.レイ、そして夫人のマーガレット・レイの二人で生み出した「ひとまねこざる」シリーズは、H.A.レイの死後、ヴァイパー・インタラクティヴが「おさるのジョージ」シリーズとして引き継がれました。
つまり、作者オリジナルは「ひとまねこざる」シリーズのみということです。
日本でいえば「アンパンマン」や「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」「サザエさん」なども作者の死後も続いていますよね。
「おさるのジョージ」もそういうことなのかもしれません。
こちらもおすすめ
ひとまねこざるシリーズ作者のレイ夫妻は、ユダヤ人でした。
そして第二次世界大戦に巻き込まれていました。
おさるのじょーじというキャラクターが生まれた、波乱万丈な秘話がここにあります。
1954 ちいさいおうち
こちらも同じ内容で2種が存在する絵本
1950年代は戦後間もないということもあり、翻訳して発刊される絵本も縦書きに直していました。
この「ちいさいおうち」も他のシリーズとサイズを揃えたということも含め、縦書きに直したり開きを変えたりしていたようです。
1981年には横書きになったものに改訂されました。
それより遡って1965年には原書と同サイズのものも発売されました。
どちらの版も最近また改訂されており、訳や絵、文章の配置など見直されているようです。
違いを確かめてみても楽しいかもしれません。
1950年代の絵本をもっと知りたいならこちらから!
1960年代の絵本
この時代は現・ダブルミリオン以上のモンスターが勢揃い!
名作が生まれすぎて、3冊しか紹介しないのが勿体ないくらいです。
1967 いないいないばあ
一番売れている日本の絵本
紹介するまでもなく、絵本を手にしていたなら誰もが通ってきたであろう絵本です。
なんたって750万部以上の累計発行部数!
ファーストブックとしてもお馴染みすぎますね。
実は我が家の子どもたちにはあまりハマらなかったんですがw
我が家のお気に入りは『のせて のせて』の方でした!
1967 ぐりとぐら
二番目に売れている日本の絵本
1967年は名作絵本が生まれまくった年と言っていいかもしれません。
現在日本の絵本で一番と二番に売れている絵本が登場した年でもあり、他にも「だるまちゃんとてんぐちゃん」「11ぴきのねこ」「スーホの白い馬」などが登場した年でもあります。
今でも大人気の名作絵本ばかりですね。
この「ぐりとぐら」もずっとずっとあの大きなカステラは子どもたちの憧れであり続け、それぞれの家庭ごとのぐりぐらの歌が歌われていくことでしょう。
シリーズ詳細
1969 ねないこだれだ
トラウマと言われ続けながらも愛され続けている絵本
『ねないこだれだ』で検索すると「トラウマ」「怖い」などのサジェストが出てきます。
かくいうわたくしも小さい頃のトラウマ絵本として強烈に印象に残っています。
だけど、怖いもの見たさなのでしょうか。
子ども達は怖がりながらも「読んで!」と持ってくるんですよね。
きっとわたしも同じようにたくさん読んでもらったから記憶に残っているんだと思います。
これからもきっと、同じように怖がらせながらも愛され続けていくのでしょうね。
1970年代の絵本
この頃には日本発の人気シリーズが出揃い始めました。
そして海外からはあの世界的人気作品が遂に日本語版として発刊。
1972 しろくまちゃんのほっとけーき
ほっとけーきといえば、を塗り替えた
今も大人気のシリーズ「こぐまちゃんえほん」から生まれたこの名作。
それまでは“ほっとけーき”といえば『ちびくろ・さんぼ』のとらのバターでできたものを思い浮かべる方が多かったことでしょう。
ですが今やほっとけーきの絵本といえば真っ先にこの絵本を思い浮かべる人が多いはず。
ほっとけーきが出来上がるまでのあのページは、子ども達に強烈な印象を残します。
シリーズ一覧
1976 はらぺこあおむし
世界でいちばん売れている絵本がようやく日本に里帰り
はらぺこあおむしは1969年にアメリカで発刊されましたが、その絵本を印刷したのはなんと日本の印刷会社だったんです。
それから7年経ち、ようやく日本語版も発行されました。
日本でもたちまち受け入れられ、子どもたちの人気となっているのは皆さんご存知の通りです。
1976 ノンタン ブランコのせて
根強い人気のベストセラーシリーズ
親世代の方が懐かしがるかもしれません、ノンタンシリーズ。
なんとシリーズのうち12作品がミリオンセラーを記録しています。
生活に根付いたテーマが豊富なので、誰もがどれかは読んだことがあるでしょうね。
今も本屋さんに平積みされている人気のロングセラーです。
1980年代の絵本
幅広い名作が生まれた年代です。
その中でも赤ちゃん向けの絵本がよく売れている年代。
1982 きんぎょがにげた
みんなが夢中で探した1冊
未だに大人気のこの作品も、今から40年以上前に生まれた作品です。
時代を感じさせない絵なので、現在でもコラボグッズが出されるほど大人気です。
わたしも大好きだった絵本ですが、我が家の子どもたちも大好きでした!
1983 じゃあじゃあびりびり
赤ちゃんが食いつく絵本として定番の絵本
わたくしマイタケが初めて母になったとき、赤ちゃん向けとして最初におすすめされた絵本です。
わたしも読んでもらったのかもしれませんが、記憶にありませんw
イラストと擬音だけの赤ちゃん向けですが、確かにラテがじーっと見ていたのは覚えています。
今となってはファーストブックとしてお馴染みの存在ですね!
1988 いないいないばああそび
縦開きが新鮮な今も続く人気しかけ絵本シリーズ
かわいい動物や恐竜の絵が印象的な、縦開きのしかけ絵本。
こちらも発売から40年近いロングセラーなんです。
2023年にも新作が出た、長く長く愛され続けているシリーズです。
確かに赤ちゃんウケ、めっちゃいいです!!
1990年代の絵本
この辺りは現在の親世代も懐かしく思える絵本かもしれませんね。
新作が出るたびにチェックしていた、なんて作品もあるかも。
1994 うずらちゃんのかくれんぼ
探し絵本好きな子にはたまらない
『きんぎょがにげた』よりは難しいけど、ちびっこにもちゃんと探せる難易度。
そんなちょうどよさが人気の秘密かもしれません。
ハマると何度も何度も探したがる、中毒性のある絵本ですw
1994 バムとケロのにちようび
漫画のようなコマ割が印象的な人気シリーズ
細かく描き込まれた絵が好きな方にはたまらない、バムケロの世界。
バムとケロの表情もいいんですが、部屋の中や風景などの細かい描き込みも見ているだけで楽しいです。
コマ割は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、好きな子は本当に大好きなシリーズです。
1999 そらまめくんのベッド
シリーズ350万部超えの大人気絵本
そらまめという存在が身近に感じるようになったのはこの作品のおかげかもしれません。
そら豆の皮をむくと、本当にあんなふうにふかふかなんですよね。
そらまめくんのベッドが憧れだった!という方も多いのではないでしょうか。
たくさんの豆たちが出てくるのもカワイイですよね。
2000年代の絵本
この年代にはあの赤ちゃん向け大定番の絵本シリーズが登場。
読んであげたな~という方も多いでしょうね。
2000 ぴょーん
ぴょーんな姿が楽しい絵本
かわいい動物たちがぴょーんと飛ぶ、その繰り返しが楽しい絵本です。
飛んでいる姿もカワイイのになんだかおかしいし、はたまたあの動物が出てきて、え!?となったり。
我が家の子どもたちも大好きだった絵本です。
2008 だるまさんが
シリーズ3冊すべてダブルミリオン
ミリオンセラーといっても、じわじわ長い期間をかけて達成するものもあれば、勢いで達成するものもあります。
この作品は勢いでいえば歴代トップクラスなのは間違いありません。
伸び率スゴイんです、ここ数年は毎年20万部ずつ増えています。
日本の子どもが年間約80万人生まれているので、4人に1人は手にしている計算です。
一家に1冊レベルですよね!普及率がすごい!
2009 しましまぐるぐる
赤ちゃんが反応することにこだわって作られた絵本
生後2か月の赤ちゃんでも反応するような色、形、デザインにこだわってつくられただけあって、赤ちゃんの反応はスゴイです。
遊び道具のひとつとしての絵本という感じなので、ボードブックだし安心して与えられるのもいいですよね。
シリーズ続編いろいろ出ていますが、やっぱりこれがいちばんかな。
2010年代の絵本
絵本の中に新ジャンルを作り出した大人気作家が鮮烈デビューしたのがこの年代。
ツールとしての絵本が人気になった年代でもあります。
2013 りんごかもしれない
ヨシタケシンスケというジャンルができた
子どもだけでなく大人にまで大人気の絵本作家、ヨシタケシンスケさん。
絵本コーナーにヨシタケシンスケというジャンルができたと言わしめるほどの人気です。
そんなヨシタケさんの衝撃的デビュー作がこの年の刊行でした。
あれから10年、精力的に活動されているヨシタケさんは色々な出版社からひっぱりだこ。
現代の絵本を語る際に外せないお一人ですね。
わたしも大好き!
新刊出たらぜんぶ読んでます!
2014 マップス 新・世界図絵
全世界でヒットした図鑑絵本
大型絵本なのに異色の大ヒット作品となった絵本です。
当時はたびたびテレビでも取り上げられるほど話題になっていましたね。
子どもだけじゃなく大人もじっくり読みたくなっちゃう情報量。
一家に一冊置いておきたいような、飾っていてもオシャレな絵本です。
2015 おやすみ、ロジャー
世界的にも人気の寝かしつけ絵本
寝かしつけるためだけに作られた絵本なので、絵を見せながら読み聞かせする絵本ではありません。
そしてお話を楽しむための絵本でもないので、従来の絵本とは違いますね。
寝かしつけのためのツールとしての絵本です。
とはいえ、その効果は我が家でも絶大でした!
こちらに読み聞かせ動画がありますので、試してみてもいいかもしれません。
2020年代の絵本
話題になった最新の絵本ばかり集めてみました!
まだあと半分以上期間があるので、きっとまた別の話題作も出てくることでしょう。
2020 パンどろぼう
既にシリーズ400万部超えの大ヒット作品
サントリー、グラニフ、アベイル、nico and…、そしてローソンなどとのコラボグッズ、さらにはコラボカフェまで!
留まるところを知らない人気ぶりのこの作品。
2023年の上半期ベストセラーランキングでも全作品がランクインしていました。
『ノラネコぐんだん』も大人気シリーズとなりましたが、勢いでいうとこちらの方が上のようです。
2020年代を代表する作品になるのは間違いありません。
2022 大ピンチずかん
たぶん令和に出た一番売れている絵本
2024年現在で累計発行部数が100万部をこえ、2年半でミリオンブックになったこの絵本。
今の時点ではおそらく令和に出た絵本の中ではいちばん売れている絵本だと思われます。
鈴木のりたけさんといえば『しごとば』シリーズでお馴染み、あの細かい遊びのある書き込みはこの作品でも健在です。
2023年には続編『大ピンチずかん2』も出て話題になりました!
世界で売れている絵本のベストセラーランキングもあります
昔話の絵本ならこっちにたーくさんあるよ!
コメント