日本でいちばん売れている絵本ってなぁに?
よく言われている『いないいないばあ』?
今回は作品のランキングにしてみると、1位はあの絵本になりました!
日本の絵本累計発行部数ランキング
累計発行部数は詳細な数字が発表されていませんが、絵本に関しては「みりおんぶっく」というサイトが毎年ミリオンセラーを達成している絵本の発行部数を発表してくれています。
万部単位なのですが、上位に関しては万単位の差なのでこちらを参考にしました。
また、作品のランキングなので、ボードブック版やおでかけ版、ミニサイズなども発表されている数字は合計しています。
1.はらぺこあおむし
小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。
偕成社「はらぺこあおむし」
日本でいちばん売れている絵本は、エリック・カールの『はらぺこあおむし』です。
累計発行部数は通常版450万部以上、ボードブック版324万部以上、これだけ合わせても774万部以上!
実際にはビックブック版、ミニ版、とびだす版、英語でも読める版など多様な形態で出版されているのでそれ以上だと思われます。
日本で出版されたのは1976年、もうすぐ半世紀が経とうとしているけれど、未だに大人気のまま!
実は日本で印刷された!など作品の裏話などは以下の記事にあります。
ちなみに『はらぺこあおむし』は世界の売上ランキングでも1位!
まさに絵本を代表する1冊なんです。
2.いないいないばあ
「いないいないばあ にゃあにゃが ほらほら いないいない……」
『いないいないばあ』の文章は、作者の松谷みよ子さんが子育ての中でわが子に語りかけていた言葉がもとになっています。画家の瀬川康男さんは、あかちゃんと向き合い試作を重ねました。
童心社「いないいないばあ」
「ばあ」の場面の動物たちは、あかちゃんと目があうように描かれています。
日本で2番目に売れている絵本は『いないいないばあ』です。
こちらは通常版だけなのに750万部以上の累計発行部数を誇ります。
700万部を突破した日本で初めての絵本なんです。
初版は1967年、わたしたち親世代も、もしかしたら祖父母世代も読んでもらったことがある絵本です。
こちらの3冊セットは出産祝いの大定番なので、被る必要を考えておススメしないくらいですw
こちらの人形付きセットなら被ってもいいかなあ~
3.ぐりとぐら
お料理することと食べることが何より好きな野ねずみのぐりとぐらは、森で大きな卵を見つけました。目玉焼きにしようか卵焼きにしようか考えたすえ、カステラを作ることにしました。でも、卵があまり大きくて運べません。そこでフライパンをもってきて、その場で料理することにしました。カステラを焼くにおいにつられて、森じゅうの動物たちも集まってきます……。
福音館書店「ぐりとぐら」
日本で3番目に売れている絵本は『ぐりとぐら』です。
2024年までに551万部というとんでもない数字です。
日本の絵本1冊で500万部を超えているのは、『いないいないばあ』と『ぐりとぐら』のたった2冊のみ。
絵本が溢れている現代でも売れ続けているのが凄いですね!
ぐりとぐらのモデルなど、詳しい記事はこちら。
ちなみにぐりぐらシリーズ、他にも3作品がミリオンセラーとなっているんです。
その3作品『ぐりとぐらのおきゃくさま』『ぐりとぐらのかいすいよく』『ぐりとぐらのえんそく』を含めたシリーズ作品一覧はこちら。
4.いないいないばああそび
子どもたちの大好きな「いないいないばあ」をしかけ絵本で! かわいいキャラクターたちがお顔をかくして、「いない いない……」しかけをめくると「ばあ〜」とお顔が出てきます。
偕成社「いないいないばああそび」
日本で4番目に売れている絵本は『いないいないばああそび』。
通常版が277万部、おでかけ版が126万部、合わせて403万部以上の累計発行部数!
縦に開く仕掛けと、ユーモラスな動物たちの表情が楽しいですね!
ちなみにこのきむらゆういちさんのあかちゃんのあそびえほんシリーズは日本のシリーズ絵本ランキングでも6位!
いないいないばああそびの2冊の他に3冊もミリオンセラーとなっている、大人気シリーズです。
5.だるまさんが
「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは……? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ第1弾です。
ブロンズ新社「だるまさんが」
日本で5番目に売れている絵本は『だるまさんが』です。
2024年までに376万部の累計発行部数を記録しています。
2008年発刊と、この半世紀近いロングセラーばかりの中では比較的新しい絵本です。
とはいえもう15年も経っているので、今の子どもたちにはお馴染みすぎる存在ですね。
トリプルミリオンを達成しているにも関わらず、毎年20万部近く売り上げを伸ばしています。
現在は『だるまさんが』『だるまさんと』『だるまさんの』というシリーズ3冊で916万部以上の累計発行部数!
ですが、このままいくと2026年にはシリーズ1000万部を超えそうなので、日本のシリーズ絵本ランキングベスト10に入ってくるのは間違いないでしょう。
6.しろくまちゃんのほっとけーき
しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて…。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。
こぐま社「しろくまちゃんのほっとけーき」
日本で6番目に売れている絵本は『しろくまちゃんのほっとけーき』です。
こちらは2024年までの累計発行部数362万部!
「こぐまちゃんえほん」シリーズの1冊なのに、こぐまちゃんより有名になっちゃったかもしれないしろくまちゃんの絵本。
この絵本にハマってシリーズ他の絵本を読んでみたら、「あれ?しろくまちゃんは?」となったお子さんはあるあるでしょう。
しろくまちゃんが出てくる絵本を探すときに便利な「こぐまちゃんえほん」のシリーズ一覧はこちら。
7.ねないこだれだ
夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。
福音館書店「ねないこだれだ」
日本で7番目に売れている絵本が『ねないこだれだ』です。
2024年までに342万部の累計発行部数を記録しています。
トラウマ絵本として名高い!?絵本ですが、これだけ長い間お子さんに受け入れられているのを数字が証明していますね。
ただ単に早く寝ないとお化けになるぞ、という脅しを目的に描かれた本ならば子どもたちはこんなに好きになりません。
ちょっぴり怖いけど、本当はお化けの国に行ってみたいかも!?
そんな風に思うからきっと、子どもたちは何度も読んで欲しがるのです。
せなさんにとってはお化けは友達なんです、という話も含めた詳しい記事はこちら。
2024年10月、ついにボードブック版も登場しました!
これからもきっとずっと子どもたちの友達であることでしょう。
現在福音館書店さんで特設サイトが公開されており、壁紙やぬりえがダウンロードできますよ!
8.てぶくろ
おじいさんが森の中に手袋を片方落としてしまいます。雪の上に落ちていた手袋にネズミが住みこみました。そこへ、カエルやウサギやキツネが次つぎやってきて、「わたしもいれて」「ぼくもいれて」と仲間入り。手袋はその度に少しずつ大きくなっていき、今にもはじけそう……。最後には大きなクマまでやって来ましたよ。手袋の中はもう満員! そこにおじいさんが手袋を探しにもどってきました。さあ、いったいどうなるのでしょうか?
福音館書店「てぶくろ」
日本で8番目に売れている絵本がウクライナ民話の『てぶくろ』です。
ここで初めて昔話を扱った絵本がランクイン!
2024年までの累計発行部数は336万部です。
日本でいちばん売れている昔話絵本ということになりますが、日本のお話じゃなくてウクライナの昔話というのが興味深いですね。
だけどこのレトロな絵の素晴らしさや、どこかほっこりする教訓めいていない平和なお話はどんな時代でも受け入れられるのでしょう。
繰り返される展開が好きなのは子どもたちの変わらないところなのかもしれません。
9.おおきなかぶ
おじいさんが植えたかぶが、甘くて元気のよいとてつもなく大きなかぶになりました。おじいさんは、「うんとこしょどっこいしょ」とかけ声をかけてかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おじいさんはおばあさんを呼んできて一緒にかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おばあさんは孫を呼び、孫は犬を呼び、犬は猫を呼んできますが、それでもかぶは抜けません。とうとう猫はねずみを呼んできますが……。
福音館書店「おおきなかぶ」
日本で9番目に売れている絵本が、ロシア民話の『おおきなかぶ』です。
こちらも昔話、今度はロシアの定番昔話絵本がランクインです。
2024年までの累計発行部数は335万部以上。
教科書にも掲載されているお話なので、子どもたちにもお馴染みですね。
繰り返しが楽しいシンプルなお話だからこそ、時代が変わっても子どもたちは変わらずに大好きなんでしょう。
異国感溢れるレトロな絵も子どもたちに新鮮に映るのかもしれませんね。
10.じゃあじゃあびりびり
赤ちゃんに身近なものを、わかりやすい絵とリズミカルなことばで表現した、音から物を認識する絵本。赤ちゃんの耳が大好きな擬音語がたくさん登場する、0歳からのファーストブックの大定番絵本です。
偕成社「じゃあじゃあびりびり」
日本で10番目に売れている絵本は『じゃあじゃあびりびり』です。
赤ちゃん向けの定番絵本、2024年までの累計発行部数は332万部です。
日本でいちばん売れているボードブック絵本はこれ。
言葉は擬音だけですが、あかちゃんを惹きつける力があります。
ファーストブックの定番ですね!
片面印刷した暑い紙、ボード紙を貼り合わせて製本したものです。
分厚く丈夫で、赤ちゃんの小さな力でも180度開けるようになっています。
以上、上位10作品中9作品が2000年以前発行の作品でした。
ロングセラーとしてながーく愛され続けてきた作品ばかりですね。
まさに日本が誇る名作絵本ばかりです!
新しいベストセラー絵本も気になりませんか?
発行年代別のベストセラー一覧はこちら!
ここでは単巻でのランキングをお伝えしましたが、シリーズとなると顔ぶれがガラリと変わります。
そんなシリーズでのランキングはこちら↓
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