
今の子どもたちはどんな名作絵本を読んでいるのかな?
日本の絵本ミリオンセラーは「みりおんぶっく」さんが毎年発表してくれています。
今まででいちばん売れている絵本もすぐ分かる、ありがたい情報です。

でも、一時期にバアーッと売れる作品もあれば、じわじわと売れ続けている作品もありますよね。
こちらの日本の絵本累計発行部数をランキングにした記事は、発売からこれまでの売り上げをランキングにしているので、今も売れ続けているのか過去に一気に売れたのかは分かりません。
なので今回は、みりおんぶっく2023と2024の数値をもとに、既にミリオンを達成しているにも関わらず今現在も売れまくっている名作絵本を探ります!
・ミリオンセラーの中でも今も売れ続けている絵本が気になる
・今の子どもたちが喜ぶロングセラー絵本を知りたい
・今も昔も定番となっている絵本が読みたい
2023-2024ミリオンセラー絵本発行部数ランキング
ミリオンセラーの絵本の累計発行部数を発表している「みりおんぶっく」様の数値をもとに、2023年の数値から2024年の数値がどれだけ増えているかを集計、増え方が多い順にランキングしました。
元データの関係上、万部単位になってしまい、同時ランクインがいくつかあることをご了承ください。
1.『だるまさんが』 22万部
「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは……? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ第1弾です。
ブロンズ新社「だるまさんが」
発売から15年、今もずーっと大人気
日本で5番目に売れており、既に350万部以上も発行されているかがくいひろしさんの『だるまさんが』が1位でした。
2023年は354万部、2024年には376万部、1年間で22万部も発行されています。
発売は15年近く前だというのに、コンスタントに伸び続けているのが驚きです。
2023年の出生数は72.7万人なので、単純に計算すれば3人に1人は手にしていることに。
日本全国現在お子さんがいるご家庭すべての本棚にあっても驚きませんw
もちろん我が家も買って良かった絵本のひとつです!
2.『だるまさんの』『だるまさんと』 18万部
「だ・る・ま・さ・ん・の」めがねをかけただるまさんが登場。ページをめくると、あっとおどろく展開に! 大人気のだるまさん、こんどは何を見せてくれるかな? わらいがはじけるファーストブック、話題の「だるまさん」シリーズ第2弾です。
ブロンズ新社「だるまさんの」
いちごさんにばななさん、めろんさん。今回はだるまさんのお友だちも新登場! ページをめくると、だるまさんと、くだものさんが、あんなことやこんなこと……。わらいがはじけるファーストブック、話題の「だるまさん」シリーズ第3弾です。
ブロンズ新社「だるまさんと」
シリーズで売れまくっているだるまさん
1位の『だるまさんが』のシリーズ2作『だるまさんの』『だるまさんと』が2位にランクイン。
セット買いしている方が10万人近くいるのかもしれませんねw
2024年の数字ではシリーズで916万部なので、2025年の数字では970万部を超えるかも?
そうすると2026年にはシリーズ1000万部、かつ1000万部超えシリーズの中では1冊あたりの売上が恐らく1位となる…
とにかく、発売からずーーーっと子どもたちの心を掴み続けている、そしてこれからも掴み続ける作品なのは間違いありませんね。
※2025年2月、だるまさんシリーズが1000万部を突破したニュースがありました!
4.『しましまぐるぐる』『はらぺこあおむし』 17万部
赤ちゃんが大好きな、「しましま」と「ぐるぐる」がいっぱい!
Amazon「しましまぐるぐる」商品説明より
カラフルできれいな黒白絵本。
小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。
偕成社「はらぺこあおむし」
30年差の新旧ミリオンが同時ランクイン
4位には世界一売れているロングセラー『はらぺこあおむし』と2009年発売という比較的新しいミリオンセラー『しましまぐるぐる』がランクイン。
『はらぺこあおむし』に関しては世界でも日本でもいちばん売れている作品なので毎年売れまくっていても驚きませんね。
グッズや関連商品も定番キャラクターになっています。
『しましまぐるぐる』も最近はダイソーでもキャラクターコラボを見掛けるほど定番。
わたしも第2子の出産祝いで頂きましたが、確かに赤ちゃんの惹きつけ力があるなあと思います。
配色もオシャレだし、グッズとしても可愛いですよね。
でも実は2024年の数字で累計発行部数147万部という、この歴代猛者の中では控えめな数字なんです。
毎年積み上げている数字が大きいので、数年の間にダブルミリオンとなっていくんでしょうね。
6.『ぐりとぐら』 16万部
お料理することと食べることが何より好きな野ねずみのぐりとぐらは、森で大きな卵を見つけました。目玉焼きにしようか卵焼きにしようか考えたすえ、カステラを作ることにしました。でも、卵があまり大きくて運べません。そこでフライパンをもってきて、その場で料理することにしました。カステラを焼くにおいにつられて、森じゅうの動物たちも集まってきます……。みんなの人気者ぐりとぐらは、この絵本から生まれました。
福音館書店「ぐりとぐら」
年代問わず、惹きつけられるあのカステラ!
絵本のキャラクターといえば、という問いならこの二匹を挙げる方も多いでしょう。
日本が誇る名作絵本『ぐりとぐら』が今も売れ続けている6位です。
わたしたちが憧れたあのカステラは今もなお、子どもたちの心をがっしりと掴んでいるんですね。
既に500万部以上発行されているとんでもない絵本なのに、2023~2024の間で16万部も増えています。
我が家の子どもたちももちろんだいすき!
7.『いないいないばあ』 15万部
「いないいないばあ にゃあにゃが ほらほら いないいない……」
『いないいないばあ』の文章は、作者の松谷みよ子さんが子育ての中でわが子に語りかけていた言葉がもとになっています。画家の瀬川康男さんは、あかちゃんと向き合い試作を重ねました。
「ばあ」の場面の動物たちは、あかちゃんと目があうように描かれています。あかちゃんと一緒に読むと、言葉と絵がひとつになり、臨場感をもっておひざの上のあかちゃんに伝わります。
童心社「いないいないばあ」
単行本として日本でいちばん売れている絵本
日本ではじめて700万部というとんでもない累計発行部数をたたき出している『いないいないばあ』が7位にランクイン。
発売から半世紀が経ち、大定番になっている作品です。
7位とはいえ10万部売れたらベストセラーと言われている出版業界で、発売から半世紀で今もなお15万部売れるなんてモンスタークラスです。
ずーっと読み継がれている作品の強さを感じますね。
8.『きんぎょがにげた』『じゃあじゃあびりびり』 12万部
きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。
福音館書店「きんぎょがにげた」
赤ちゃんに身近なものを、わかりやすい絵とリズミカルなことばで表現した、音から物を認識する絵本。赤ちゃんの耳が大好きな擬音語がたくさん登場する、0歳からのファーストブックの大定番絵本です。
偕成社「じゃあじゃあびりびり」
40年前の絵本が同時ランクイン
8位にランクインしたのはこちらも発売から40年以上のロングセラー。
日本でいちばん売れているボードブック絵本『じゃあじゃあびりびり』と、日本でいちばん売れている探し絵本『きんぎょがにげた』です。
どちらも1年間で12万部以上の増加です。
『じゃあじゃあびりびり』は日本の累計発行部数としても10位にランクインしています。
ファーストブックとして不動の地位を築いている絵本ですね。
『きんぎょがにげた』は実は11位、これまで329万部も発行されています。
こちらも今も新たにグッズ化されるほど色褪せない人気の絵本です。
我が家の子どもたちも大好きな『きんぎょがにげた』の詳細はこちらの記事で。
10.『しろくまちゃんのほっとけーき』『ねないこだれだ』『おおきなかぶ』『ぐりとぐらのおきゃくさま』『おつきさまこんばんは』 8万部
しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて…。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。
こぐま社「しろくまちゃんのほっとけーき」
夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。
福音館書店「ねないこだれだ」
おじいさんが植えたかぶが、甘くて元気のよいとてつもなく大きなかぶになりました。おじいさんは、「うんとこしょどっこいしょ」とかけ声をかけてかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おじいさんはおばあさんを呼んできて一緒にかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おばあさんは孫を呼び、孫は犬を呼び、犬は猫を呼んできますが、それでもかぶは抜けません。とうとう猫はねずみを呼んできますが……。力強いロシアの昔話が絵本になりました。
福音館書店「おおきなかぶ」
ぐりとぐらは、森で雪の上に大きな足あとを見つけました。足あとは森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。いったい誰? そのときいい匂いがしてきたので、台所にいってみると、そこにはまっ白なひげのおじいさんが焼きたてのケーキを作って、待っていました。ぐりとぐらのクリスマスの絵本です。
福音館書店「ぐりとぐらのおきゃくさま」
静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきました。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまいます。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行きました。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。
福音館書店「おつきさまこんばんは」
10位には人気の5作品がランクイン
10位には8万部増加の5作品がランクインです。
『しろくまちゃんのほっとけーき』は既に362万部、日本でも6番目の数字を記録していますが、こちらも毎年伸びています。
今も夢中になっちゃう子が多い証拠ですね。
実は主役のこぐまちゃんとともに大人気のシリーズ絵本です。
『ねないこだれだ』も342万部、日本で7番目に売れている絵本です。
怖い怖いと言われながらも、子どもたちは今も昔もだいすきなんですね。

『おおきなかぶ』は335万部、日本でいちばん売れている昔話絵本です。
やはりこの辺りは累計発行部数でも上位の作品ばかりです。
『ぐりとぐらのおきゃくさま』はシリーズでも人気の作品ですが、これだけでも実は317万部、日本でも12位だったりします。
ぐりとぐらの人気はスゴイですね!
そして我が家の子どもたちがだいすきな『おつきさまこんばんは』もランクイン!
実はこの作品は累計発行部数238万部と上位の数字では控えめ。
ですが何年もコンスタントに数字を重ねているので、今も昔もずーっと変わらず愛されているのが分かります。
以上、2023-2024の間に数字を伸ばしたミリオンセラーの絵本ランキングでした!

これまでの累計発行部数ランキングと比べると、顔ぶれが変わっているのが分かりますよ!

24-25年版も更新したよ!
やっぱり年によって売れる絵本は変わるんだね~










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