
今の子どもたちはどんな名作絵本を読んでいるのかな?
日本の絵本ミリオンセラーは「みりおんぶっく」さんが毎年発表してくれています。
今まででいちばん売れている絵本もすぐ分かる、ありがたい情報です。

でも、一時期にバアーッと売れる作品もあれば、じわじわと売れ続けている作品もありますよね。
こちらの日本の絵本累計発行部数をランキングにした記事は、発売からこれまでの売り上げをランキングにしているので、今も売れ続けているのか過去に一気に売れたのかは分かりません。
なので今回は、みりおんぶっく2024と2025の数値をもとに、既にミリオンを達成しているにも関わらず今現在も売れまくっている名作絵本を探ります!
・ミリオンセラーの中でも今も売れ続けている絵本が気になる
・今の子どもたちが喜ぶロングセラー絵本を知りたい
・今も昔も定番となっている絵本が読みたい
今いちばん勢いのある2作品!
2024年にはミリオンぶっくに名を連ねていなかったものの、2025年までに怒涛の勢いでミリオンセラーになった作品が2つあります。
まずはその2作品をご紹介。
パンどろぼう
まちのパンやから サササッと とびだす ひとつのかげ。
パンが パンをかついで にげていきます。
「おれは パンどろぼう。おいしいパンを さがしもとめる おおどろぼうさ」パンに包まれた、その正体とは――!?
Amazon「パンどろぼう」商品説明より
お茶目で憎めないパンどろぼうが、今日も事件をまきおこす!
2020年に発売した『パンどろぼう』はシリーズ累計発行部数400万部を突破しました。
そして2024年、単巻でもミリオンセラーを記録!
2025年までの累計発行部数は111万部です。
シリーズの新刊が発表されるたびに数字もぐんぐん伸びている、令和の子どもたちに大人気の絵本です。
最新作はぬりえ絵本!
大ピンチずかん
大ピンチを知れば、いつ大ピンチになってもこわくない。
Amazon「大ピンチずかん」商品説明より
この図鑑は、こどもが出あう世の中のさまざまな大ピンチを、「大ピンチレベル」の大きさと、5段階の「なりやすさ」で分類し、レベルの小さいものから順番に紹介します。また、その大ピンチの対処法や、似ている大ピンチ、大ピンチからさらにおそいかかる大ピンチなど、あらゆる方向から 大ピンチを ときあかします。
・・・などといえば、かたい本に聞こえますが、もちろんそうではありません。期待を裏切らない「のりたけワールド」炸裂で、鋭くもあたたかい観察眼と、思わずふき出すユーモアにあふれた1冊です。
こちらは2022年に発売されるや否や、大人たちまで巻き込んでのブームとなりベストセラーになりました。
わずか2年でミリオンセラーとなり、2025年までの累計発行部数は108万部!
歴代最速レベルでのミリオンセラーだと思われます。
続編も発売され、マクドナルドハッピーセットの景品にもなりました。
大ピンチずかん3も発売!
2024-2025ミリオンセラー絵本発行部数ランキング
ミリオンセラーの絵本の累計発行部数を発表している「みりおんぶっく」様の数値をもとに、2024年の数値から2025年の数値がどれだけ増えているかを集計、増え方が多い順にランキングしました。
元データの関係上、万部単位になってしまい、同時ランクインがいくつかあることをご了承ください。
1.『だるまさんが』+22万部 ⇨
「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは……? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ第1弾です。
ブロンズ新社「だるまさんが」
発売から15年以上、今もずーっと大人気
2023-2024のランキングでも1位だった『だるまさんが』が今年も1位になりました!
2024年では378万部だったのが2025年では398万部!
相変わらず今年も22万部の数字を伸ばし続けています。
読まずに育った赤ちゃんはいないのでは?というレベルです。
順調なペースで部数を伸ばしているので、2025年内には400万部突破のお知らせが来るはずです!
2.『はらぺこあおむし』+21万部 ⇧
日曜日の朝、生まれたちっぽけなあおむしは、おながぺっこぺこ。月曜日にはりんごをひとつ、火曜日にはなしをふたつ……たくさんたくさん食べて、ふとっちょになったあおむし。さなぎになって、最後はうつくしいちょうちょに! 穴あきのしかけをこらし、数や曜日の認識もとりいれた、世界的なベストセラー絵本。
偕成社「はらぺこあおむし」
世界でいちばん売れている絵本は今も大人気
世界でもいちばん売れている絵本が今年も21万部の数字を伸ばし、2位の売上を叩き出しました!
こちらはボードブック版が好調で14万部の増加、通常版は7万部の増加です。
対象年齢は4歳からとなっている絵本ですが、ボードブックの方がよく売れているのは赤ちゃん期から人気があるからでしょうね。
3.『しましまぐるぐる』+17万部 ⇧
赤ちゃんが大好きな、「しましま」と「ぐるぐる」がいっぱい!
Amazon「しましまぐるぐる」商品説明より
カラフルできれいな黒白絵本。
赤ちゃん向けの定番となりました
こちらは去年のランキングでは4位でしたが、数字は変わらず単独3位にランクアップ!
2024年では147万部だったのが、2025年には164万部。
コラボグッズも多く見かけるようになり、赤ちゃん向け絵本の定番になったといえますね。
4.『だるまさんと』『だるまさんの』+16万部 ⇩
シリーズで売れまくっているだるまさん
昨年は+18万部で2位だった2作品、今回は少しだけ数字を落として4位となりました。
とはいえ2024年で270万部が2025年で286万部というとんでもない数字です。
シリーズでセット買いしている方がほとんどだと思うのですが、セットで10万部以上売れ続けているのは驚異的。
どこのご家庭にも1セットありそうなので、出産祝いにはオススメできませんw
6.『じゃあじゃあびりびり』+13万部 ⇧
「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」
「みず じゃあじゃあじゃあ」
「いぬ わんわんわんわん」赤ちゃんに身近なものを、わかりやすい絵とリズミカルなことばで表現した、音から物を認識する絵本。赤ちゃんの耳が大好きな擬音語がたくさん登場する、0歳からのファーストブックの大定番絵本です。
偕成社「じゃあじゃあびりびり」
ボードブック絵本の大定番
こちらも赤ちゃん向けボードブック作品ですが、去年から1万部多くしてランキングも2つ上になりました。
2024年では332万部、2025年では345万部。
トリプルミリオンを達成してもまだまだ伸びているこの数字。
ボードブック絵本の中では累計発行部数が日本でいちばんの数字になっています。
7.『おつきさまこんばんは』+10万部 ⇧
静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきました。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまいます。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行きました。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。
福音館書店「おつきさまこんばんは」
40年以上前に発売したのに売上UP
去年より2万部多い数字で、単独7位にランクアップしました。
2024年は238万部だったのが、2025年には248万部に!
おやすみ前の読み聞かせの定番絵本ですよね。
発売から40年近く経っても去年より売れているのがスゴイ!
我が家の子どもたちも全文覚えるくらいお気に入りでした。
8.『ねないこだれだ』+8万部 ⇧
夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。
福音館書店「ねないこだれだ」
昨年お亡くなりになられたせなけいこさんの代表作が数字は変わらぬままランキングを2つ上げて単独8位になりました。
2024年は342万部、2025年は350万部になりました。
トラウマだなんだと言われつつも毎年コンスタントに売れ続けているのが子どもたちに愛されている証拠ですよね。
10.『いないいないばあ』『きんぎょがにげた』『アンパンマンのたべものあいうえお』+7万部
「いないいないばあ にゃあにゃが ほらほら いないいない……」
『いないいないばあ』の文章は、作者の松谷みよ子さんが子育ての中でわが子に語りかけていた言葉がもとになっています。画家の瀬川康男さんは、あかちゃんと向き合い試作を重ねました。
「ばあ」の場面の動物たちは、あかちゃんと目があうように描かれています。あかちゃんと一緒に読むと、言葉と絵がひとつになり、臨場感をもっておひざの上のあかちゃんに伝わります。
童心社「いないいないばあ」
きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。
福音館書店「きんぎょがにげた」
てのひらサイズのあいうえおずかん。アンパンマンにでてくるキャラクターとなじみのある食べ物とで構成されています。
Amazon「アンパンマンのたべものあいうえお」商品説明より
同じ7万部でもそれぞれ順位が変動しました
10位にランクインしたのはこの3作品ですが、順位はそれぞれ変動しています。
700万部以上の発行部数を誇る『いないいないばあ』は昨年の+15万部よりも半分近く数字を落としました。
ランキングも6位から10位にランクダウン。
『きんぎょがにげた』も5万部ほど数字を落として、順位も8位から10位になりました。
逆に『アンパンマンのたべものあいうえお』は昨年の+4万部から3万部も数字を伸ばし、順位も圏外からランクイン。
アンパンマンの人気は不動どころか、今となっても勢いさえ感じますね。
以上、2024-2025の間に数字を伸ばしたミリオンセラーの絵本ランキングでした!

去年のランキングとは顔ぶれが変わりました。
ぜひチェックしてみてくださいね!
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