けいちつ?
この漢字読めないうえに意味わかんない!
確かに。
どんな意味がある言葉なのか一緒に見てみよう!
二十四節気って、聞いたことがありますよね。
春分、夏至、秋分、冬至などは今も広く使われている二十四節気です。
昔の人たちが季節を把握するために使っていたこの言葉たちは今も季節と密着しているのです。
今回は“啓蟄”を、季節にぴったりの絵本とともにご紹介します!
二十四節気“啓蟄”について
二十四節気とは?
一年の季節を春夏秋冬、それをさらに6分割し、12の節気と12の中気に分類したものに、季節を表す名前をつけたものです。
今使用されている新暦で表すと、毎年日付が多少前後することがあります。
もともとは中国で発明されたものなんだって!
啓蟄ってどんな季節?
「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」という意味があります。
つまり「啓蟄」とは「冬の間土に隠れていた虫たちが出てくる」ということ。
春の気配を感じた生き物たちが外に出てくる季節なんですね!
さらに細分化された七十二候では
二十四節気のひとつを初候、二候、三候と三等分したものが七十二候です。
啓蟄の中にも三つの候があります。
初候【蟄虫啓戸】すごもりむしとをひらく……冬眠していた虫が出てくる
二候【桃始笑】ももはじめてさく……桃の花が咲き始める
三候【菜虫化蝶】なむしちょうとなる……青虫が羽化して蝶になる
より具体的な描写で季節感が伝わりますね!
二十四節気“啓蟄”に読みたい絵本
“啓蟄”がどんな季節か分かったところで、そんな季節にぴったりの絵本を選んでみましょう。
お子さんと一緒に「今日は昔の暦で啓蟄っていう日なんだって~」という会話が生まれるといいなと思っています!
はなをくんくん
冬の森の中、雪の下で動物たちは冬眠をしています。野ねずみも、くまも、小さなかたつむりも……。でも、とつぜんみんなは目をさましました。はなをくんくんさせています。みんなはなをくんくんさせながら、雪の中をかけていきます。みんなとまって、笑って、踊りだしました。「ゆきのなかにおはながひとつさいてるぞ!」 やわらかいタッチの美しい絵と、詩のような文で、自然の摂理と喜びをやさしく子どもに語りかけます。
福音館書店「はなをくんくん」
啓蟄といえばこの絵本が真っ先に思い浮かびました。
はなをくんくんさせて、匂いで春を感じるのって動物ならではな感じでいいですよね~
森のみんなが目覚めていく様子がとっても微笑ましい。
長く読み継がれているロングセラーの名作絵本です。
はるにあえたよ
マークとマータはふたごのこぐま。まだそとにでたことがありません。はじめてのはるにわくわく…。ふたりはまちきれなくなって、はるをさがしにでかけますが…。
楽天ブックス「はるにあえたよ」商品説明より
初めて春を迎えたこぐまたちが、ワクワクしすぎて冬眠中の仲間たちを起こしてしまいます。
はるが何か分からなくて、でも楽しみで仕方のないこぐまたちがとってもかわいい。
モノトーンの暗い描写から、春の暖かさを感じるカラフルなページとの差も素敵!
虫だけじゃなく、生き物たちも穴から出てくるこの季節にぴったりな微笑ましい絵本です。
ぼくのお気に入りはこれ!
はるが何かしらないくまたちがおもしろいよ
カルちゃんエルくん ねむいねむい
「おきておきて、春だよ」。カルちゃんは冬眠から覚め、春を満喫。でも、エルくんはねむいねむい…。作家の自然への愛情が伝わってくる絵本です。
ひさかたチャイルド「カルちゃんエルくん ねむいねむい」
14ひきシリーズでお馴染みのいわむらかずおさんが描く、春の訪れ。
ついつい誘われてしまうあたたかな春の光がとても印象的な作品です。
冬眠から目覚め、外に出た生き物たちにはこんな風に世界が見えているのかもしれませんね。
こちら、作者のいわむらさんが栃木在住で絵本館もあることから、とちぎテレビの公式YouTubeでアニメーションを観ることもできますよ!
めざめのもりのいちだいじ
まだまだ雪が残る早春の森。冬眠から目ざめたヤマネくんはミツバチさんの巣が崖からおちそうになっているのを見つけます。雪解け水で地面がゆるんで崩れかかり、巣を作っている木が崖下におちそうになっているのです。ヤマネくんはクマさんに助けてもらおうとするのですが、クマさんは冬眠からさめてはくれません。ヤマネくんはクマさんをおこそうと走り回るのですが……。本書の中には、雪がとけ、生命が目覚める「春」の空気がいっぱい詰まっています。この本を読んで、春のおとずれを満喫してください。
福音館書店「めざめのもりのいちだいじ」
こちらはおおきなクマさんとちいさなヤマネくんの人気シリーズ作品です。
ふくざわさんの作品は描かれている動物たちがとってもかわいいですよね。
今回は先に目覚めたヤマネくんが大奮闘。
ここでもヤマネくんはくんくんと匂いで春を感じています。
とってもかわいい世界なのでぜひ!
このシリーズ大好き!
お話も動物たちもめっちゃかわいいの!
じゅんびはいいかい
さあ、みんな、じゅんびはいいかい? 永い冬もようやく終わり、森は目覚め、小鳥たちはさえずり、子どもたちは家を飛び出していきます。花もいっせいに開花して、本格的な春がやってきました! 人気絵本作家・荒井良二が誰もが待ちわびた春の訪れの喜びをリズミカルな文章とカラフルな色彩で快活に描きます。入園や入学など、ワクワクやドキドキに満ちあふれた新生活のスタートの季節にぴったりの1冊。
Amazon「じゅんびはいいかい」商品説明より
じゅんびはいいかい?という言葉がワクワクします!
冬の装いから、マフラーやコートを脱いで春になっていく様子も素敵です。
カラフルな絵が春の喜びを感じさせる、この時期ぴったりの1冊です!!
ここからは、二十四節気をさらに細分化した七十二候に関する絵本を紹介します。
初候【蟄虫啓戸】すごもりむしとをひらく
初候は啓蟄と同じ意味なので、今回は割愛します。
二候【桃始笑】ももはじめてさく
ぼくの もものき
春、男の子が園芸店で「もものき」を買ってもらい、マンションのベランダで育てるところからお話は始まります。だいすきなももを食べられる日が待ち遠しい男の子は、毎朝、ベランダの「ぼくのもものき」を見にいきます。やがて花が咲き、受粉のお手伝いをし、ももの赤ちゃんが生まれ、しだいに大きくなっていくのですが、はらはらすることも経験します。最後はもちろん…いただきます!
福音館書店「ぼくの もものき」
ももの木を自分で育てる男の子の絵本です。
桃の実がなるまでの大変さが丁寧な筆致でよく伝わってきます。
しかもベランダで育てるというのがいいですよね!
我が家でもやってみたいなと思わされました。
ももたろう
おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。桃をもちかえって切ろうとしたら、なんと桃からかわいい男の子が生まれました。「桃太郎」と名付けられた男の子は、おばあさんとおじいさんが用意したおかゆや魚を食べて、どんどん大きくなり、立派に成長します。そんなある日、桃太郎は鬼が島の鬼が悪事をはたらいていると聞き、鬼退治にでかけることにします。力強い絵とともに、真の昔話の面白さが味わえる1冊。
福音館書店「ももたろう」
ももといえばやっぱり桃太郎。
桃太郎の絵本は数多くあり、それぞれに違った楽しさがあります。
でもやっぱり定番といえるのがこちらの作品ですね。
昔話には赤羽さんの迫力のある絵がぴったりです!
三候【菜虫化蝶】なむしちょうとなる
はらぺこあおむし
小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。
偕成社「はらぺこあおむし」
あおむしが蝶となるといえば、これしかないでしょう!
世界でいちばん売れている絵本でもお馴染み、「はらぺこあおむし」です。
説明不要の大人気絵本、この時期に読んであげるのもいいですね。
サラダとまほうのおみせ
大きなヤナギの木の下にある“やなぎむら”には、バッタとカタツムリとクモ、それにアリの家族が住んでいました。ある日この村にイモムシのモナックさんが引っ越してきて、サラダのお店を開きました。おいしくて、村のみんなに大評判です。ところがある朝からそのお店は「お休み」になってしまいました……。虫たちの世界を色鉛筆で精緻に描いた「やなぎむらのおはなし」シリーズ第1作です。
福音館書店「サラダとまほうのおみせ」
こちらもいもむしが主役のかわいいお話!
春を待ち侘びる気持ちがワクワク感と重なって、より一層春を喜びたくなります。
色鉛筆で丁寧に描かれた絵もとっても素敵なんです!
この作品はこちらの記事でも紹介しています。
ぎふちょう
1年の寿命のうち約10ヶ月をさなぎとして過ごすギフチョウ。まわりの林で起こる生きものの営みを美しく緻密な絵で描く。
偕成社「ぎふちょう」
館野さんの絵本はほんとーにスゴイので大人も読んで欲しい!!
絵は写実的で美しいけれど、残酷なまでの現実を切り取っているので、目が離せません。
独特の構図は臨場感に溢れていてドキドキしちゃいます。
こちらも羽化するまでの過程が丁寧に描かれています。
観察期間も観察力も脱帽のひとこと。
同じシリーズの「しでむし」「つちはんみょう」もぜひぜひ!!
二十四節気でえらぶ絵本でより一層身近に四季を感じてくださいね!
12月の二十四節気“大雪”に読みたい絵本はこちら。
秋の気配を感じるようになったらこちら!
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